実験動物の輸送方法は?凍結胚輸送にはドライシッパーを活用

ネズミ

マウスやモルモットなどの実験動物を輸送する方法には、「生体輸送」「凍結胚輸送」の2種類があります。

いずれの場合も徹底した温度管理と品質管理が求められるため、専門業者に依頼するのがおすすめです。

凍結胚輸送の場合は、極低温状態を長時間維持できるドライシッパーを活用しましょう。

この記事では、実験動物の輸送方法や実験動物の胚・精子を凍結保存するメリット、実験動物の凍結胚輸送にドライシッパーを活用する際の注意点を解説します。

実験動物の輸送方法は2種類

トラックが走ってる様子

実験動物の輸送方法には、以下の2種類があります。

生体輸送

生体輸送とは、実験動物を生きたまま輸送する方法です

輸送の際には、環境省が告示している「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準(実験動物飼養保管基準)」や、公益社団法人日本実験動物協会が明示する「実験動物の輸送に関する手引き」を遵守する必要があります。

例えば、実験動物が輸送時にストレスを感じることのないよう、十分な広さの容器を用意したり、輸送車両・輸送容器等の内部を清潔に保つのはもちろん、健康状態の良好な個体を選ぶなどの配慮も大事なポイントです。

また、輸送中にも必要に応じて給餌・給水を行いましょう。

一般的な配送業者でも、生きた生物を輸送することはできますが、実験輸送の生体輸送については、専門業者に依頼するのがおすすめです。

凍結胚輸送

実験動物は、生体ではなく凍結胚の状態で輸送されることもあります。

凍結胚とは、体外受精でできた受精卵を凍結させたものです。

凍結胚輸送は、生体輸送よりも低コストで行うことができるのがメリットです。

ただし、輸送時にはマイナス196℃の極低温状態を保ち続ける必要があり、輸送中に温度が上昇し、適正な温度を保持できなくなると凍結胚が死滅可能性があります。

実験動物の凍結胚輸送には、ドライシッパーと呼ばれる専用容器を用いるのが一般的なため、生体輸送と同じく専門業者に依頼するのがおすすめです。

実験動物の凍結胚輸送はドライシッパーで

容器

実験動物の胚・精子を凍結保存することで、これらのスペースや経費を削減できるのはもちろん、飼育中の事故や微生物感染などから実験動物を守ることにもつながります。

必要なときに、必要な数の実験動物を計画的に得ることができ、遺伝形質を半永久的に保存できるのもメリットです。

ただし、輸送中に温度が上がってしまうと、死滅するリスクがあるため、徹底した温度管理が求められます。

そのため、実験動物の凍結胚輸送には、ドライシッパーと呼ばれる容器が用いられるのが一般的です。

ドライシッパーとは、内部の吸着剤に液体窒素を充填させることで、容器内をマイナス150度以下の極低温状態に保つことができる輸送容器です。

IATA(国際航空運送協会)の定める規則に准じた構造になっており、容器が傾いたり倒れたりしても、液体窒素が外に漏れることはありません。

長いものでは、最長20日近くに渡ってマイナス150℃以下の極低温状態を維持することができ、気相環境下の保存となるので、生体試料にカビや細菌が入り込むリスクも低いです。

実験動物の凍結胚輸送にドライシッパーを利用する際の注意点

人差し指を見せている人

ドライシッパーには、液体窒素を吸収できる液体窒素吸着剤が内蔵されているため、液体窒素が漏れるリスクが少なく、安全性の高い容器です。

ただし、取扱いには注意しなければなりません。

液体窒素を用いた専用容器は5kg以上の重量があり、自分で運ぶのは非常に大変です。

公共交通機関への持ち込みが制限される場合もあります。

また、一部のドライシッパー利用者が正しい使用法を用いていない事に起因して、最近では宅配輸送業者によるドライシッパーの輸送拒否が国内各地で発生し、凍結試料の輸送に支障が生じていると言われています。

実験動物の凍結胚輸送は、ドライシッパーの輸送に精通した専門業者に依頼しましょう。

CryoSend(クライオセンド)は、ドライシッパーを用いた低温輸送の専門業者です。

ハンドキャリーに対応しており、お客様からお預かりした凍結胚は、飛行機の機内へ手荷物として持ち込むことも可能です。

国内外で2,500件以上の輸送実績があり、輸送中に事故が発生したことは一度もございません。

凍結胚の品質を低下させないために、輸送中は温度ロガーによる徹底した温度管理を行い、輸送状況についてもお客様に絶え間なく最新情報をお届けしますので、ご安心ください。

実験動物の凍結胚輸送はCryosend(クライオセンド)にお任せください

白衣を着た人

実験動物の凍結胚輸送は、輸送中の事故により死滅してしまう可能性もあり、慎重に行わなければいけません。

CryoSendでは、最大マイナス150度以下の極低温状態を最長21日間維持できる業界最高水準の性能を誇るドライシッパーを使用しています。実験動物の凍結胚・凍結精子の輸送は、ぜひCryoSendにご相談ください。

 

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