医薬品の航空輸送における注意点とは?温度管理や容器について

医薬品の航空輸送における注意点

医薬品を航空輸送する場合には、温度管理を徹底する必要があります。そのため、医薬品の輸送に慣れた専門業者に依頼するのがおすすめです。

この記事では、医薬品の航空輸送における注意点、温度管理や容器について解説します。

医薬品の航空輸送とは

医薬品の航空輸送

医薬品の航空輸送とは、医療・医薬品等を航空機に搭載し、温度や状態の管理を徹底しながら輸送することです。

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なかでも、以下のような医薬品・検体等の輸送については、温度管理に細心の注意が求められます。容器や輸送方法など、慎重に検討する必要があるでしょう。

治験薬

治験薬とは、医薬品としての販売申請が承認される前の薬のことです。

一般に流通させてはいけない薬なので、輸送の際には細心の注意を払わなければなりません。

日本の製薬会社が開発した薬を海外の治験実施施設(医療機関)へ輸出したり、海外の製薬会社が開発した薬を各国の治験薬保管施設(デポ)経由で輸入したりする場合は、航空輸送が用いられます。

治験薬の種類によっては、輸送時に徹底した温度管理が求められるため、医薬品航空輸送の専門業者に依頼するのがおすすめです。

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凍結胚(IVF)

凍結胚(IVF)とは、不妊治療を行うクリニックにおいて、体外受精で得られた胚を凍結保存したものです。

基本的にはクリニックにて保管されるものですが、転勤などのやむを得ない事情によって転院を余儀なくされる場合は、クリニック間での輸送が必要となります。

海外赴任や国内でも転勤先が遠方の場合は、航空輸送を用いるケースもあります。

凍結胚は適切な温度管理の下で輸送しなければ、死滅してしまう恐れがあるため、凍結胚(IVF)に慣れた専門業者に依頼するほうが安心です。

関連記事:不妊治療中に転院する場合、凍結胚は移送できる?

輸送には、マイナス150度以下の極低温状態を長時間維持できる専用容器ドライシッパーが用いられるのが一般的です。

関連記事:凍結胚移送に必要な専用容器「ドライシッパー」の価格について

検体・細胞

検体とは、血液や尿、細胞、精子や卵子など人体から採取されるもので、かつ検査や分析の対象となるものです。

検体や細胞の航空輸送にも徹底した温度管理が求められるため、凍結胚と同じくドライシッパーが用いられるケースが多くなっています。

また、再生医療の分野で注目される多機能細胞「iPS細胞」などの細胞も、医療機関や研究機関間での航空輸送が必要となるケースがあります。

凍結保存された細胞については、検体や凍結胚と同じく、ドライシッパーを用いた輸送が行われることが多いです。

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特殊医薬品

特殊医薬品とは、些細な温度変化によって有効成分が変質してしまう特性を持つ医薬品のことです。

有効成分が変質してしまうと、医薬品として機能しないため、輸送や保管時には徹底した温度管理が求められます。

医薬品を航空輸送する際の注意点

航空輸送のガイドライン

続いては、医薬品を航空輸送する際の注意点について解説します。

ガイドラインに基づく温度管理

医薬品の航空輸送では、厚生労働省が定めた「医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン」に基づく温度および環境管理を徹底しなければなりません。

ガイドラインを遵守できず、輸送時に適切な温度管理がなされていなかった場合には、医薬品が廃棄処分されてしまう可能性もあります。

ガイドラインでは、医薬品の輸送時の温度管理について、以下のような規定が示されています。

  • 輸送中の温度条件を許容可能な範囲に維持する
  • 温度逸脱に関する調査を行い、取扱いの手順も規定する
  • 温度逸脱が生じた場合には卸売販売事業者等へ報告する
  • 輸送中の車両や容器内では、温度モニタリング機器を使用する
  • 温度感受性の高い医薬品に対しては、適格性が保証された機器を使用する

一般的な貨物輸送や自分たちで運ぶ場合、ガイドラインのすべてを遵守するのは非常に困難です。

医療分野での輸送実績に優れた専門業者なら、ガイドラインに基づく温度管理の下で、適切な航空輸送を実現することができるでしょう。

低温輸送が可能な容器の手配

医薬品等の中でも、凍結胚などの極低温輸送が必要なものに関しては、マイナス150度以下の極低温状態を長時間維持できる専用容器ドライシッパーの利用が適切です。

ドライシッパーは、国際航空輸送規則に準じた構造になっているため、国内だけでなく、海外への航空輸送にも対応できます。

もちろん、長期間に渡って温度を一定に保てるため、長時間のフライトでも安心です。

国際輸送は輸送先の法令・規制を遵守

医薬品を輸送する場合、国内でも薬事法などの法令を遵守することが求められます。

さらに、医薬品等を航空機で国際輸送する場合には、日本だけでなく輸送先の法令や規則も遵守する必要があるため、輸送先の規則についても理解を深めておかなければなりません。

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医薬品の航空輸送はCryoSend(クライオセンド)にお任せください

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医薬品の航空輸送には、徹底した温度管理が求められるケースもあります。

また、破損や紛失などが大きなトラブルに発展する可能性もあるため、基本的には専門業者に任せるのがおすすめです。

医薬品等の航空輸送の依頼先をお探しなら、ぜひCryoSend(クライオセンド)をご検討ください。

CryoSendには、国内外で2,500件を超える医療分野での輸送実績がございます。

また、輸送時に破損や紛失、死滅等の事故が発生したことは一度もございません。ドライシッパーを用いた極低温輸送にも対応が可能です。

徹底した温度管理が求められる医薬品の航空輸送については、ぜひお気軽ご相談ください。

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